アフィリエイト収入は原則として課税対象となり、確定申告が必要な場合があります。アフィリエイト収入がある場合には、確定申告が必要か確認し、適切な申告をお願いします。以下では、個人アフィリエイター向けに、アフィリエイトに関する確定申告情報をまとめています。
【参考】確定申告時に確認する、バリューコマース「振込レポート」の見方

目次

1. 個人アフィリエイターが負担する税金の種類
2. アフィリエイトと確定申告「所得税の確定申告は“原則必要”」
3. 青色申告、白色申告、雑所得での確定申告について
4. アフィリエイトの必要経費
5. 確定申告の流れに沿って進めよう

※本記事は、日本アフィリエイト協議会(JAO)「個人アフィリエイターによる所得税の確定申告情報まとめ」(外部リンク)を参照し作成しました。
※本記事の情報は、平成31年1月時点での法令に基づくものです。

1.個人アフィリエイターが負担する税金の種類

個人アフィリエイターが負担する税金には、「国税(=所得税)」と「地方税(=個人住民税)」の2種類があります。確定申告では税務署に「国税(=所得税)」の申告を行います。そうすることで、地方税の申告も同時に行えることになります。

ここからは、所得税の確定申告についての説明になります。地方税について知りたい方はお住まいの市町村のホームページをご覧いただくか、市町村の住民税の係にお問い合わせください。

2.アフィリエイトと確定申告「所得税の確定申告は“原則必要”」

個人アフィリエイターの場合、所得税の確定申告は「原則必要」です。毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得(※)について、翌年の申告期間に確定申告を所轄の税務署に行う必要があります。

令和4年(2022年)所得税の確定申告

申告期間 令和5年(2023年)2月16日(木)~同年3月15日(水)(※)

※2023年1月18日(水)時点の情報のため今後変更する可能性がございます。くわしくは、下記国税庁のホームページをご覧ください。
【参考】国税庁ホームページ(外部リンク)

期限に遅れた場合でも提出が必要です。ただし、下記(1)(2)いずれかの場合、確定申告はしなくてもよいことになっています。
【参考】国税庁タックスアンサーNo2020:確定申告(外部リンク)

(1)アフィリエイトなどの副業所得が、年間20万円以下の会社員
1社から給料を受け取り年末調整をしている会社員(給与所得者)で、アフィリエイトなど副業からの所得金額が年間20万円以下の場合は、確定申告は不要となります。

(2)アフィリエイトなどの年間所得が38万円以下の方(専業主婦や学生を含む)
基礎控除額38万円(※)が控除されるので、各種所得の合計が38万円以下なら確定申告は不要です。ただし、会社勤務、アルバイト、派遣などで給与所得を得ている場合は、給与所得とアフィリエイトなどの所得の合計が38万円以下かどうかで判定します。

アフィリエイトなどの副業所得が、年間20万円以下の会社員の場合でも、医療費控除などで確定申告を行う場合には、全ての所得を申告する必要があるため注意しましょう。

※注意:基礎控除の改正については、下記をご確認ください。
【参考】税務署 平成30年分所得税の改正のあらまし(外部リンク)

以下にて、「収入」と「所得」の違いや、所得税における「収入」の考え方、確定申告の区分についてご説明します。
要注意! 所得税は「収入」ではなく「所得」に課税
所得税における「収入」とは
所得の種類を知ろう

要注意! 所得税は「収入」ではなく「所得」に課税

間違われる方が多いのですが、所得税は「収入」ではなく「所得」に課税されます。「所得」とは、アフィリエイト報酬などの「収入」から、アフィリエイト報酬を得るために要した「必要経費」を引いた金額になります。

アフィリエイト収入―必要経費=アフィリエイト所得(利益)

所得税における「収入」とは

所得税における「収入」には、お金だけでなくものや権利などで受領したものも含まれます。アフィリエイトの場合、ポイントで受領したものも収入になります。

重要な点として、アフィリエイト報酬が銀行口座に振込されたときではなく、「振り込まれる報酬金額が確定したときに収入となる」という点があります。ASPからの振り込みが1月にあったとしても、その振込金額が前年12月に確定していた場合は、前年度のアフィリエイト収入になりますのでご注意ください。収入の考え方と計算方法は下記国税庁のホームページをご覧ください。
【参考】国税庁タックスアンサーNo2200:収入金額とその計算(外部リンク)

所得の種類を知ろう

「所得」には種類があり、事業所得または雑所得のどちらかにあたります。

(1)事業所得(青色申告)
継続的にアフィリエイト収入があり、税務署に「青色申告承認申請」をしている場合

(2)事業所得(白色申告)
継続的にアフィリエイト収入があり、税務署に「青色申告承認申請」をしていない場合

(3)雑所得
継続的にある程度のアフィリエイト収入がない場合

3.青色申告、白色申告、雑所得での確定申告について

「事業所得」を得ている個人アフィリエイターは、条件を満たしている場合に、確定申告で「青色申告」を選択することもできます。「青色申告」をすることで、いろいろな特典を得られ節税につながります。以下にて、青色申告、白色申告、雑所得での確定申告についてご説明します。

青色申告について
白色申告について
雑所得の確定申告について

青色申告について

青色申告とは、収入金額や必要経費に関する日々の取引状況をしっかり記帳し、その記帳にもとづいて正しい申告をすることで、いろいろな特典を得られる制度のことです。

■青色申告によって得られる特典
所得から「青色申告特別控除」として最高65万円を引くことができ(※)、「青色事業専従者給与」により配偶者や親族に払った給料が全額経費として認められ、さらに3年間の赤字繰り越しができる など

青色申告をするには、青色申告をする年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を税務署に提出し承認を受ける必要があります。くわしくは、下記国税庁のホームページをご覧ください。
【参考】国税庁タックスアンサーNo2070:青色申告制度について(外部リンク)

※注意:青色申告特別控除の改正については、下記をご確認ください。
【参考】税務署 平成30年分所得税の改正のあらまし(外部リンク)

白色申告について

税務署に「青色申告承認申請」を行っていない場合は、白色申告をします。白色申告でも、事業所得として申告する場合には、総収入金額や必要経費に関する事項を記録する必要があります。
【参考】国税庁タックスアンサーNo2080:白色申告者の記帳・記録保存制度(外部リンク)

雑所得の確定申告について

継続的にある程度のアフィリエイト収入がない場合には、雑所得として確定申告をします。

4.アフィリエイトの必要経費

アフィリエイトにおける「必要経費」とは、アフィリエイト報酬を得るために必要とした支出のことです。個人アフィリエイターは普段の生活費と、アフィリエイトの支出をしっかり区別する必要があります。アフィリエイト業務と無関係な支出は、経費にはできません。

また、アフィリエイトにおける「必要経費」が生活費と一緒になっている場合(居宅の一部を業務で使用している場合など)は、アフィリエイト業務で必要な部分を明確に区分し、その部分のみ経費として計算する必要があります。必要経費についての詳細は下記国税庁のホームページをご覧ください。
【参考】国税庁タックスアンサーNo.2210:やさしい必要経費の知識(外部リンク)

全額経費として計上するには、アフィリエイト用途のみに使っていることが条件となります。

■アフィリエイトにおける必要経費例

消耗品費 10万円以下のパソコン、デジタルカメラ、プリンター、インク、パソコンソフトなど。10万円以上のものは、減価償却資産となります。
新聞図書費 アフィリエイト業務に必要な関連書籍、運営サイトやブログに関連するジャンルの情報誌の購入代金など。
通信費 インターネット・プロバイダー費用、レンタルサーバー代金、独自ドメイン代金など。
旅費交通費 アフィリエイト勉強会に参加するための交通費・宿泊費など。
雑費 アフィリエイト勉強会への参加費、ASPの振込手数料など。

5.確定申告の流れに沿って進めよう

確定申告の流れは下記(1)~(3)です。

(1)申告に必要な書類の準備
(2)申告書などの作成・提出
(3)納税・還付の手続き

確定申告時に確認する、バリューコマース「振込レポート」の見方については、「確定申告時に確認する、バリューコマース「振込レポート」の見方」で解説しています。
※ご自身で、「振込レポート」をご確認いただくようお願いいたします。

確定申告の申告書の作成および提出は、紙もしくは電子申告で行うことが可能です。アフィリエイト収入のある方は、確定申告が必要か確認のうえ、適切な申告をしましょう。くわしくは「国税庁│所得税(確定申告書等作成コーナー)」(外部リンク)をご確認ください。

<お問い合わせについて>
確定申告の手続きに関するお問い合わせついて、バリューコマースでは受け付けておりません。国税庁のホームページをご覧いただくか、最寄りの税務署にお問い合わせください。

関連タグ一覧