メディアアワード新人賞受賞者のお悩みを、「かん吉」さんによるサイト診断の結果とともにお届けします。今回は、アフィリエイトサイト運営に関するお悩みと著書出版に向けた目標について、「とむやむくん日記」さんからのご相談です。

※メディアアワード 2021下期 結果発表ページはこちら

公認会計士を社会人受験し合格されたご自身の経験を、余すことなく公開しているブログです。

合格した時の話だけでなく、不合格を繰り返していた時期の話題もあり、これから公認会計士を目指したい人にとっては、貴重な体験記がたっぷり掲載されています。

ご自身は予備校に通われていて、ご自身の経験から予備校の比較がしっかりされています。さらに、予備校への申込みがアフィリエイトになっていて、ブログの収益化として理想的な形になっています。

今回、新人賞を受賞されましたが、とても新人とは思えない出来栄えとなっています。ご相談でいただいた①と④の内容については、現段階ではまだ、課題として認識しなくてもよいと考えます。

SEOとブログ名について

検索エンジンでの上位表示が難しいとのことですが、公認会計士に関するメディアもネット上には多く、競争が激化しているのでしょう。Googleが「E-A-T Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)」を重視して、個人ブログの評価を相対的に下げている影響もありそうです。

少し気になるのが、「とむやむくん日記」というブログ名だと、公認会計士受験に関するブログであることが分かりにくい点です。ブログ名は、ブログ全体のテーマ・コンセプトを表現したものであるほうが、読者も分かりやすいですし、結果的にGoogleの評価にもつながります。

たとえば、「公認会計士試験 絶対合格ブログ」というブログ名なら、公認会計士の試験に関するブログであることは、明らかです。

ただし、ブログ名については、オリジナリティが大切ですし、運営期間が長くなるにつれて、知名度も上がっていきます。とむやむくん日記さんの場合は、X(旧Twitter)やYouTubeも運営されていて、かなりの数のフォロワーさんがいますので、今すぐ変更する必要はないでしょう。

トップページレイアウトについて

トップページのレイアウトについては、どのブログでも悩みどころです。

とむやむくん日記には、おすすめ記事が掲載されていますが、はじめての人がぱっと見て、どの記事から読めばよいのか、ちょっと分かりにくいと感じました。

どういう順番で記事を読んでいけばよいかが分かる、ガイド的な記事を最初に紹介してくれると、分かりやすいと思います。

書籍の出版と、ブログのコンテキストについて

書籍の出版がうまくいく可能性は、非常に高いと思います。ブログ記事は充実していて、執筆の内容には困らないでしょう。ブログだけでなく、X(旧Twitter)やYouTubeで本を宣伝できるのも魅力です。出版社は本を自分自身の力で売り切れる著者を探しています。

一つ懸念があるとすれば、とむやむくんさんが、書籍を、この時期に出版する理由を明確に説明できるかどうかです。商業出版は、出版社という会社が出版する以上、社内の組織から了承を得る必要があります。

とむやむくん日記さんのプロフィールなどを拝見すると、「公務員に合格する優秀な方が、公務員の仕事に飽きて、公認会計士試験に合格して転職した」という感じを受けました。すごいなと思う一方で、優秀な方なら驚く話でもないかな、という印象を持つ方もいると思います。

人を惹きつけるストーリーの一つは、V字逆転です。一度どん底に落ちて、そこから這い上がる逆転ストーリーは魅力的です。ご自分のプロフィールを、V字逆転のストーリーに書き直してみてはいかがでしょうか?

ブログを取り巻くストーリーは、コンテキスト(文脈)とも呼ばれるものです。ブログの差別化になりますし、書籍出版の理由にもなります。

まとめ

これからも、公認会計士として働きつつ、新しい受験生のための情報発信を続けて、「公認会計士を目指すなら、一番に目を通すブログ」を目指して、頑張って欲しいと思います。

プロフィール 菅家 伸(かん吉)

「わかったブログ」(外部リンク)「カエレバ」(外部リンク)を運営。趣味のマラソンはベスト2:58’38。著書の「ゼロから学べるブログ運営×集客×マネタイズ 人気ブロガー養成講座」は、重版が続いている。