メディアアワード特別賞受賞者のお悩みを、「ひつじ」さんによるサイト診断の結果とともにお届けします。今回は、狙っているキーワードで検索順位をあげたい、「ペガローブログ」さんからのご相談です。

※メディアアワード 2019下期 結果発表ページはこちら

こんにちは! ご相談いただきありがとうございます。

お悩みを拝見していて、とても考えられていて感心しました。最初からここまで考えられるということは、もしかすると誰か素晴らしい師匠がいたのでしょうか。

ご相談いただいたSEOでの上位表示についても踏まえながら、ブログ運営で「今後こうしたほうがいいのでは?」ということに関して私の考えを書かせていただこうと思います。

【相談内容】「狙っているキーワードで検索順位をあげたい」に関して

本件に関してですが、私が確認した時にはすでに30位くらいにあがっていたので、いますべきことはすでにできていると思います。

ただ念のため回答をさせていただきますと、ペガローさんのおっしゃるように「まだドメインパワーが低い」というのが理由としてもっとも大きいと私も感じます。

ドメイン育てはむしろここからだと思うので、商標絡みのキーワードに関しては一旦無視してもいいかもしれません。これがもし「ブログ名」「自分で作ったキーワード」「ライバル不在のキーワード」なようなもので上がってこないようであれば、何かしら対策を考えた方がいいかもしれません。

あと、SEOを意識したWebライティングにおいては「検索エンジンに記事内容を認識させる」「ユーザー体験の向上を図る」の2つがとても重要な項目となりますが、ここも拝見した限りまったく問題ないのではないかと私は思います。

というわけで、記事のライティングに関していえば、この方向性で進んでいただければ問題ないと思いますよ。

【提案】ブログ制作の工数削減と早期回収

ここからが本題になるのですが、2020年度に月30万円を突破するうえで、いまの方法のままでいいのか? どこか修正すべきではないか? ということに関して私の個人的な意見を述べさせてもらいます。

気になったのは以下の点についてで、自分ならここをもっと改善したいと考えます。

1.規模感が大きく回収までが遠い
2.工数が多すぎるので減らす
3.大手メディアとの差別化要素を考える

1. 規模感が大きく、回収までが遠い

ブログ作成の工程やスケジュールはとてもすばらしいと思います。

ただ聞いている限りですと「マンパワー不足」「回収までが遠い」はかなり感じてしまいます。シンプルにいえばプロジェクトの規模感が大きすぎると思うのです。

いまの計画は「普通は5人くらいの人が分担して3カ月で仕上げる作業」を1年かけて1人で回そうとしている状態に見えます。それは効率が悪いというか、もっと単独事業者向けのコンパクトなやり方があると思います。

仮に、いまのまま進んで300記事を1年で書けたとしても、制作期間が長くなってしまいますし、遅くなればなるほど同じものを作ってもSEOは不利になってしまいます。

また、広告主の情報だって1年あれば割と変わりますし、ブログの記事数が多くなるほどメンテナンスコストが上がります。

いまのスケジュール通りいくと、2020年後半から収益発生してくる形になるのではないかと思うのですが、もっと集客→CVできる記事を先に増やして、2020年5月末には月10万円は回収できる計画に修正みてはどうでしょう?

回収さえ早くできれば誰でも書けそうな記事を外注化して回転をあげることも、SEOだけにこだわらずリスティングも視野に入れることもできますし。

ただ、この流れをつくるためには、工数を削って1人用に軽量化する必要があります。

2. 工数が多すぎるので削る

では、削るべき工数についてですが、私なら以下のように削りながら修正します。

1.取り扱う商標数を減らす
2.ジャンル系キーワードは最小限の30記事に
3.PVを集められる記事を優先して執筆する

1.取り扱う商標数を減らす

まず商標7社に各10記事、計70記事の執筆はやはり重たいです。VODはキーワードも多いので商標7社に絞っているというのはわかるのですが、回収がまだの段階で7社分の記事を用意するのは重すぎるかなと。

せめて最低限の40〜50記事くらいに減らしたいところですね。VODは専門的な内容もそれほどないので、もっと商標数が欲しくなったら外注化してライターさんに書いてもらえば十分かと思います。

2.ジャンル系キーワードは最小限の30記事に

ジャンル系キーワード100記事も普通に多すぎると思います。

たしかにジャンルキーワードで上位表示ができれば稼ぎ頭になってくれるのと、育ちが遅いので早く作りたいという気持ちもわかりますが、せめて最初は30記事くらいに絞ったほうがいいですね。

おそらくですが、いまは幅広くジャンル系キーワードを集めようとしすぎです。需要が見込まれるものに絞れば、最大でも30記事にはおさまるはずですよ。

例えば、2020年といえば東京オリンピックがあるので「スポーツ観戦のVOD」は育てたほうがいいかもですよね? そういったトレンド需要が予想されるテーマの記事はしっかり用意しておいてください。

あとは、VOD内でもジャンル絞り(アニメ、国内ドラマ、海外ドラマ)をするなど、最初の段階では、記事を少数精鋭化しておいたほうがよいかとも思います。

3.PVを集められる記事を優先して執筆する

「PVを集められる記事を優先して執筆する」のは、いまもっとも早く取り組むべき課題ではないかと私は考えます。

PVを得る経験、CVを得る経験は早ければ早いほどいいと思っています。今後の「どういった記事を増やせば収益を増やせるか?」について、経験からアタリをつけやすくなりますからね。

VODはトレンドが豊富なのでしっかり狙いつつ、月5〜10万円を早期回収してくる形でプラン変更して取り組んでみるのはいかがでしょうか?

3. 大手メディアとの差別化要素を考える

あと、ここは確実に考えておくべきかと思いますが「大手との差別化ポイント」はどこを考えていますか?

いまペガローさんが行われている大規模なコンテンツ作成はどちらかといえば強者の戦略であって、弱者の戦略から逸脱しかけています。差別化する上ではどこか特化できたほうがいいかもしれません。

【企業メディアの強み】
・E-A-T(Webページの専門性・権威性・信頼性)
・平均して高いコンテンツ力
・マンパワーを活かした記事数

企業メディアの強みは、そのドメインの強さとマンパワーを活かしたロングテール量産ですね。SEOは基本的に資本主義なので、この土俵で正面からぶつかってしまうとなかなか勝てません。

そこで個人は個人なりの強みを持って戦っていく必要が出てくるということですね。

【 個人の強み 】
・小回りが効きやすくトレンドを狙える
・主観的なレビューができる
・企業コンプライアンスのようなしがらみがない

個人の強みは小回りを活かしたトレンドを狙えることや、主観に基づいたレビュー記事を書けること。 あと企業としては書きにくいキーワード(例:仕事 いますぐ帰りたい)まで射程に入れることができるような部分でしょう。

このあたりの個人としての強みを生かす要素をどこかに入れたほうがいいと思います。もしかすると、スケジュール的にはこれから考えるところだったかもしれませんが、忘れないようにしっかり頭においていてください。

まとめ

かなり長くなってしまいましたが、まとめ直します。

1.工数を削って軽量化する
2.回収時期を早め、外注やリスティングも視野に入れる
3.大手との差別化をしっかり考える

個人ブログとして捉えたとき、こういったことが今後必要ではないかなと。個人的にですが、もっとプロジェクトを軽量化して、あと5〜6カ月ほどの短期間で月10万円稼いでくることを目標に据えればいいと思っています。

仮に無料登録で1件1,000円の案件なら月100登録で10万円までいけますよね。無料登録が強みのVODなら、意外と難しい数字ではないはずです。

そのうえで大切になるのは、トレンドで突然旬になったキーワードや個人だからこそ狙えるキーワードを積極的に探して記事を書いてみることです。ツールに頼らずとも意外と考えれば出てくると思いますよ。

あとリンク獲得についてはペガローブログさんの考えどおりでよいと思いますし、ひとまずはあとからで大丈夫です。まずトレンド狙いで結果を出していって、そのあとじっくり考えてみることをおすすめします。

ご相談いただきありがとうございました!